保護者・生徒向け教育セミナー
「成績が伸びる生徒には、ちゃんと理由があるんです!」

―主催:NPO法人福島100年構想委員会-

【実施概要】
●日時:3月20日(木・祝) 郡山市中央公民館(2階 第5~7講義室)
●参加者:32名+NPO福島100年構想委4名=36名
●進行役: 原 尚志さん(福島県立安積高等学校教員)

●第1部(13:30~14:50)講演:遠藤直哉さん(福島県立安積高等学校教諭・指導主事)
●内容(キーワード)
・自己紹介
・自分を信じられなければ、始まりません
・やる気は行動の源なのに、これがやっかい
・何が人の能力を向上させるのか?
・3観点評価って何
・遺伝子の影響はいかほどか?
・見えないものを見る力
・違うものを同じものと認識できる力
・抽象化力がすべての鍵です。
●第2部(15:00~16:30) パネルディスカッション
パネラー:遠藤直哉さん/橋本長武さん(塾経営)/富士川潤樹さん(私立学校諭)
【討議内容】
 安積高校、福島高校での遠藤先生の教え子でもある橋本長武さん(塾経営)と富士川潤樹さん(私立学校諭)にも登壇いただき、参加した保護者の方々から寄せられた質問票に全て回答する形で第1部の講演内容をより具体的に深掘りしました。

【総括】
事前告知が十分に出来ないなか、新聞社やフリーペーパーにも告知記事を掲載いただき、32名の保護者の方々にご参加いただきました。
第2部では、お子さんの教育に熱心な方々の熱量の籠った質問にも、講師の遠藤先生の教え子であるお二人(共に東大卒)のパネラーが分かりやすく明快に答えていた姿が印象的でした。
先生方の回答に皆さん納得をされ、セミナーが終了した後も個別に相談をされた方もいらっしゃいました。
年度末に近い休日にも拘わらず、安積高校の遠藤先生、原先生にはボランティアで講師を引き受けて頂きました。この場をお借りしてお二人に感謝を申し上げる次第です。

福島高校リベラルゼミ 実施報告書
テーマ『50年後から“福島/ふくしま/フクシマ/Fukushima”の現在を考える』

【レポート】

「自由人であるための学問」=「リベラルアーツ」の精神を踏まえて、第1部では講師である国立情報学研究所の新井紀子教授から講演をいただいた。

参加社は1年生と2年生の全員で授業の一環として行ったが、視聴覚室の収容人数は限られているため、希望した生徒(約60人)が視聴覚室で聴講した。「AIで東大入試に合格させるプロジェクト」の話や「AIは学習した情報の成否を判談出来ない」などの真相も講義頂いた。

また第2部では100年構想委員会理事であり、同校OBでもある山田純さんがファシリテーターとして登場。

自分の体験談(ご自身は東大卒だが学歴は社会にデビューしてから何の役にも立たないことなど)や参加した高校生が今後どのように生きて行くべきかについてインスパイアーした。

その後ファシリテーターをバトンタッチした篠木雄司さん(福島高校OB100年構想委員会監事)が10のグループに班分けされた各グループのリーダーからの発表を促した。どのグループも前向きに自分の将来と福島の未来について熱い想いを述べて頂いた。
第1部での、現在の教育が記憶力や受験テクニックに頼り過ぎた結果、高校生の国語の読解能力が著しく劣っていることを憂慮するという新井先生の講演と第2部のワークショップ『バックキャストで50年後の未来を考える』というテーマの整合性に関しては、広義の意味で“世界そして福島を読解する力を養う”という点では通底していたと思う。今回のリベラルゼミが『福島の未来を読解する』きっかけになれば嬉しい限りである。 


【実施概要】
・日時:2024年12月19日(木)13:00~16:30
・会場:福島高校 
・参加者:福島高校 1・2年生 約60名

●新井紀子氏のプロフィール
東京都出身。一橋大学法学部およびイリノイ大学数学科卒業、イリノイ大学5年一貫制大学院を経て、東京工業大学(現:東京科学大学)より博士(理学)を取得。専門は数理論理学等だが、人工知能や地方創生等、文理融合分野で幅広く活動をしている。
2011年より人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトディレクタを務める。2016年より読解力を診断する「リーディングスキルテスト」の研究開発を主導。 科学技術分野の文部科学大臣表彰(2010年・2022年)、日本エッセイストクラブ賞、石橋湛山賞、山本七平賞、大川出版賞、エイボン女性教育賞、ビジネス書大賞などを受賞。
主著に「生き抜くための数学入門」(イーストプレス)、「数学は言葉」(東京図書)、「AI vs 教科書が読めない子どもたち」「AIに負けない子どもを育てる」(東洋経済新報社)など。
一般社団法人 教育のための科学研究所 代表理事・所長。


●第2部ワークショップ 『バックキャストで50年後の未来を考える!』
ファシリテーター:山田純さん
・展開内容
①バックキャストの進め方を知る。
  ~歴史からは学べるが遠くの未来は何も見えないのか?~ ②理想とする未来像を描き、話し合う。
  ~いつの時代も希望や未来は見えていたのではないか?~ ③実現のためのシナリオを、50年後から10年ずつ遡って考える。
  ~17歳の高校生にとって生存している年齢としての50年後は見えるか?~
④発表しあう。
  ~参加者を混合チームに分けて話し合う~
⑤講評と振り返り(篠木雄司さん)